ミシンの歴史~日本にどのようにミシンが伝わったのか~

ミシンは現在では日本でも誰もが義務教育で学び、使ったことがある道具です。

ではこのミシン、どこで開発されたのかご存知ですか。

ミシンは実は、海外で発明され、完成したものが日本に伝わってきたのです。

現在でこそ技術大国であり、独自の発展したミシンを製造している日本ですが、ミシンが伝わった当初は、海外から輸入したものを使うだけだったのです。

今回は、日本におけるミシンの伝来などについて歴史をたどっていきましょう。

おすすめのミシン製品や選び方については、「家庭用ミシンおすすめランキング3選~おすすめミシンはこれ!~」が参考になります。

ミシンの日本への伝来

では、ミシンは日本にいつ伝わったのでしょうか。

諸説ありますが、現在最も信じられている説を紹介していきます。

ペリー提督とミシン

現在では、日本にミシンが伝わったのはアメリカのペリー提督によるとされているのが一般的です。

ペリー提督は1853年(嘉永6年)に黒船で東インド艦隊の軍籍4隻を率いて江戸湾浦賀沖に現れました。

そして当時鎖国を行っていた江戸幕府に、開港を要求したのです。

これは多くの人がご存知であろう社会の教科書にも載っている黒船来航です。

そして翌年の1854年、横浜へと再来航したペリー提督は、当時の将軍であった13代将軍の徳川家定へと数々の献上品を送りました。

この中にシウイングマシネというものがあったとされています。

このシウイングマシネとは、当時のミシンであるsewing mashineを和式で発音したものであるとされています。

よってミシンが初めて日本に伝わったのは、この1854年であるとされています。

ミシンの初めての使用

このようにして1854年に日本に伝来することになったミシン。

形式上は当時の将軍であった徳川家定への贈り物であるとされていますが、当時の時代背景を考えると、家定が最初に使用したとは考えにくいのです。

当時は男は武士であり、家定はその中でも将軍という立場。

そのような立場の人間が、女の仕事である縫い物を行うための機械を操作したとは、いくら海外からの未知の機械であるといえども考えられません。

では、誰が最初に使ったのか。

それは、家定の御台様(配偶者)である天璋院敬子であるとされています。

別名篤姫と呼ばれている方と説明すれば、わかる人も多いのではないでしょうか。

将軍である家定に送られた縫い物に使う道具ということで、下のものに下賤するとも考えにくく、彼女が使用したと考えられています。

ですが資料によっては、ペリー提督がこのシウイングマシネを天璋院敬子宛てに送ったとされている場合もあります。

ですが、当時の時代背景を鑑みるに、女が使う道具であれ、将軍であり主人である徳川家定に宛てて送られたのだろうと考えられています。

実際に送られたミシンについて

また、当時日本に送られたミシンについても詳細は分かっています。

そのミシンは、ウイーラー&ウイルソン社製のキャビネット仕様だったようです。

実際に天璋院敬子様はそのお礼を外交官であったタウンゼント・ハリス氏を通してウイーラー&ウイルソン社に返礼の品を送ったとされており、1862年のニューヨークの新聞には、「先の将軍の御台様に献上したソーイングマシネは、御台様の大変気に入るところとなり、この度、その返礼として、メーカーであるウイーラー&ウイルソン社に対し、金糸、銀糸で豪華な綾織りの日本織物が贈呈され、同社では、賓客用ショールームにこの珍しい日本の美術品を草食展示している」と記載されているのが残っています。

民間規模でのミシンの伝来

これまでに紹介したのは、あくまで将軍家への贈答品としてのミシンであり、それは使用されることはあっても、解体などをされて研究の対象となる物ではありませんでした。

研究対象としてミシンが日本に伝わったのは、ここからさらに年数が経過してからになります。

1860年、遣米使節団に通訳として同行していた中浜万次郎氏が写真機と共に手回しミシンを持ち帰ってきたとされています。

この中浜万次郎氏は別名ジョン万次郎とも呼ばれており、そちらの呼ばれ方がより有名かもしれません。

この遣米使節団がアメリカを視察中に、多くの会社によって販売され、アメリカ国内で一般的になりつつあったミシンについては、米行日記という記録に残されています。

日本におけるミシンの伝来

日本にミシンが伝わったのは江戸時代ということになります。

ですが、その伝わり方には、将軍など上の立場のものと、民衆に広がるための伝達でそれぞれタイミングが異なっています。

ミシンが日本国内に最初に持ち込まれ、その道具が伝わってきたのは1854年の黒船来航の際ですが、一般的に広がるきっかけを作ったのは、ジョン万次郎氏によって持ち込まれた1860年になります。

そのため、日本においてミシンの発展がはじまったのは、後者である1860年になってからになります。

文献によっては詳細が書かれておらず、どちらかのみについて扱っている場合もあるので、それぞれ別の年に伝わってきたことを知っておくことをおすすめします。

まとめ

ミシンの最初は日本で開発が行われたのではなく、海外から贈り物や最先端の技術を持つ品だということで研究のために購入されてきたものになります。

ですが日本ではその後、開発国であるアメリカやヨーロッパに負けない技術力で、最先端のミシンの開発を行っています。

そんなミシンの歴史を少し知ってみるのも楽しいのではないでしょうか。